老後資金を準備する方法として、NISAと並んでよく名前が挙がるのがiDeCo(個人型確定拠出年金)です。iDeCo最大の特徴は、毎月の掛金が全額「所得控除」の対象になる点にあります。運用益が非課税になるNISAに加えて、掛金を払う段階からすでに節税効果があるのが、iDeCoならではのメリットです。
とはいえ、「実際にいくら節税できて、将来いくらの資産になるのか」は、掛金額や税率によって変わるため、イメージしづらい部分でもあります。このページでは、職業区分・毎月の掛金・積立期間・想定利回り・税率を入力するだけで、将来の資産額と節税効果をまとめて試算できるシミュレーターを用意しました。
ご自身の働き方に合わせて、まずは試してみてください。
iDeCoシミュレーター
年次推移テーブルを表示
| 経過年 | 掛金累計 | 評価額 |
|---|
iDeCoの基本をおさらい
iDeCoは、公的年金に上乗せする形で、自分で掛金を拠出し、自分で運用商品を選んで老後資金を準備する私的年金制度です。掛金の上限額は職業や勤務先の企業年金の有無によって異なり、自営業者やフリーランスは月額68,000円、企業年金のない会社員は月額23,000円、企業年金がある会社員や公務員は月額20,000円が上限となっています(2026年7月時点)。
iDeCoの税制優遇は「拠出時」「運用時」「受取時」の3つの段階で受けられる点が特徴です。拠出時には掛金全額が所得控除の対象となり、その年の所得税・住民税が軽減されます。運用時には、通常約20.315%かかる運用益への課税が非課税になります。そして受取時にも、一時金として受け取る場合は退職所得控除、年金として受け取る場合は公的年金等控除が適用され、税負担が軽減される仕組みになっています。
シミュレーション結果の見方
最終評価額は、掛金の運用によって将来見込まれる資産額です。掛金累計は単純に積み立てた掛金の合計、運用益はそこからの増加分を指します。そしてiDeCo特有の項目として、節税額(累計)を表示しています。これは、毎年の掛金が所得控除されることで軽減される税金の、積立期間全体での合計額です。
たとえば税率30%の方が毎月20,000円を拠出した場合、年間で72,000円、20年間では144万円もの節税効果が見込まれます。これは運用成果とは別に、拠出しているだけで得られるメリットである点が、iDeCoの大きな強みです。
受取時の税金は計算に含まれていません
iDeCoは原則60歳まで引き出すことができません。また、実際に受け取る際には、退職所得控除や公的年金等控除といった仕組みが適用されますが、これは受け取り方(一時金か年金か)、他の退職金の有無、受け取るタイミングなど、個人の状況によって計算が大きく異なります。
そのため本シミュレーターでは、受取時にかかる税金の試算はあえて行っていません。正確な受取額を知りたい場合は、加入している金融機関のシミュレーションツールや、税理士・ファイナンシャルプランナー等にご相談することをおすすめします。
よくある質問
Q. 掛金は途中で変更できますか?
年に1回、掛金額を変更することができます。生活状況に合わせて増額・減額が可能です(ただし下限は月額5,000円です)。
Q. 会社員ですが、自分がどの区分に該当するかわかりません。
勤務先に企業型確定拠出年金(DC)や確定給付企業年金(DB)があるかどうかで上限額が変わります。人事・総務担当者に確認するか、企業年金の有無が分かる書類(入社時の説明資料等)を確認してみてください。
Q. 専業主婦(夫)でも節税メリットはありますか?
所得がない場合、そもそも所得税・住民税を納めていないため、所得控除による節税効果はありません。ただし、運用益が非課税になるメリットは受けられます。
まとめ
iDeCoは、掛金の所得控除・運用益の非課税・受取時の控除という3段階の税制優遇がある、資産形成の制度です。特に所得控除による節税効果は、運用成果に関わらず毎年確実に得られるメリットであるため、税率が高い方ほど恩恵が大きくなります。
一方で、原則60歳まで引き出せないという流動性の低さも踏まえた上で、無理のない掛金額を設定することが大切です。NISAと役割を分けながら、ご自身のライフプランに合った資産形成の方法を検討する参考にしていただければ幸いです。

